タカミヤ安全衛生協力会
Webマガジン

2026.09.01

タカミヤ安全衛生協力会Webマガジン9月号を公開しました。

タカミヤ安全衛生協力会向け月次配信
【2026.9月 安全通信】「台風・強風に備える❝仮設のプロの腕❞」
(発行:タカミヤ安全管理部)

台風・強風に負けない足場は、段取りで決まる

今月もご購読いただきありがとうございます。

連日、厳しい暑さの中での作業、本当にありがとうございます。
さて、季節は台風シーズン。
ニュースで進路予報を見るたび、胃が痛くなる……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、我々仮設に関わる者にとって、台風はただの脅威ではありません。
「台風が来てもびくともしない足場」は、偶然ではつくれません。
見て、触って、締めて、確認する。この基本を丁寧に積み重ねる。
そして、「自然の猛威に対し、我々の技術がどこまで通用するか」を試される、いわば腕の見せ所でもあります。

今回は、強風という敵を制する「守りの足場」について、現場のプロとしての矜持を再確認したいと思います。

🔷9月は台風が多い時期

気象庁の統計(平年値)では、9月は台風の最盛期です。
年間で最も日本への上陸数が多く(平均1.0個)、発生数(5.0個)や日本への接近数(3.3個)も8月に次いで多くなります。
9月の台風は、勢力が強いまま日本に近づきやすく、進路によっては広い範囲で大きな被害につながるため特に注意が必要です。

1. 日本に「上陸」しやすくなる進路

夏(7〜8月)の台風は太平洋高気圧に阻まれて進路が複雑になりやすい一方、9月は高気圧が弱まり、台風を日本列島へと誘導する「偏西風」の通り道が日本上空に重なるため、台風が本州へ直撃・上陸しやすくなります。

2. 秋雨前線とのダブルパンチによる「大雨」

9月の日本列島では秋雨前線が停滞しやすく、台風がまだ遠くても、南からの暖かく湿った空気で前線が刺激されます。そのため、接近前から広い範囲で大雨になりやすく、土砂災害や河川氾濫のリスクが高まります

3. 勢力が衰えずに接近する

8月に強い日差しで温められた海面の高い水温が9月も続くため、台風は水蒸気を得て強い勢力を保ったまま日本に接近・上陸しやすくなります。
過去の伊勢湾台風や室戸台風など、甚大な災害も9月に多く発生しています。

⚠️ 2026年9月の傾向と注意点

日本気象協会の発表によると、2026年は夏までにエルニーニョ現象へ移行する可能性が高いと予測されています。

発生数は平年並みの予想ですが、台風の発生場所が南東にずれる傾向があり、その分、海上を長く進んでエネルギーを蓄えやすくなります。
その結果、非常に強い台風として日本に接近するリスクが高まります。

🔷今月の重点ポイント

重点項目 具体的な行動
メッシュシートは「張る」より「逃がす」 強風時は、シートの巻き上げ、たるみ、バタつき、片寄り、固定状態を確認することが重要です。少しのゆるみでも、風を受けると大きな負荷につながります。
壁つなぎは、足場の要 台風前は、本数・位置・緩み(効いているか)・損傷を再確認して下さい。
普段は問題なく見えても、強風時には小さな不具合が大きな差になります。
図面通りでも、現場条件で弱点が出ることもあります。
飛散物は“風が来る前”に片付ける 工具、端材、養生材、資材の仮置きは、風が強くなる前に整理・固定を。
現場内の飛散防止はもちろん、近隣への配慮にもつながります。

トピック①:メッシュシートの「巻き方・束ね方」に宿る職人技

強風時における最大の弱点は、風をまともに受ける「メッシュシート(風の帆)」です。ただ紐で縛るだけでは、突風のたびに足場全体へ甚大な負荷がかかります。

「とりあえず縛っとけ」では素人の仕事。

風が抜ける隙間を計算し、見た目も美しく、かつ突風であおられない「タイトかつ柔軟な束ね方」にこそ職人の腕が光ります。

トピック②:壁つなぎの再確認 ──「強風から現場を守るのは、あの一本一本」

足場の倒壊を防ぐ文字通りの最後の砦が「壁つなぎ」です。
「仮設だから」と緩みや外しを安易に考えるのは命取り。一箇所の確実なトルク管理が、数千平米の足場と周囲の安全を守り抜きます。

■ 風速が2倍になると、足場の負担は「4倍」に!

風圧荷重は風速の「2乗」に比例して跳ね上がります。「これくらい大丈夫」の油断が、想像を絶する負荷となって足場を襲います。

⚠️ 各領域における足場のリスクと対策

■ 現場豆知識クイズ

【クイズ】台風シーズン、足場で何が危ない???

◐◌◑ きみからのエピローグ ◐◌◑

今月もご愛読いただきましてありがとうございます。

台風対策は「特別な作業」ではなく、普段の仕事の精度がそのまま出る場面です。
だからこそ、最後に効くのは、経験と確認です。

台風や強風は、避けられない自然の力です。
現場では「来てから慌てる」のでなく、来る前に備えることが何より大切です。

台風・強風時は、足場が風を受ける構造物になります。
メッシュシートの状態、壁つなぎの確認、資材の飛散防止を再点検し、“飛ばさない足場”を、皆さんの手で守りましょう。

今月も無事故・無災害で、どうぞご安全に。

 

| Takamiya10則/災害事故を防ぐ10箇条 | Tobee | 各種マニュアル |

 

 

Webマガジンの一覧を見る

お問い合わせはこちら

安全衛生協力会事務局