水を飲むだけでは、夏は守れない。
今月もご購読いただきありがとうございます。
今年の夏も、すでに厳しい暑さが続いています。
現場の仕事は、動く量が多く、汗をかきやすいのが特徴です。
そのため、熱中症は「気合い」や「我慢」だけでは防げません。
大切なのは、現場で使える対策を、正しく、早めに行うことです。
今月は、皆さまに役立つ 「バテない」ための3つの技術 をご紹介します。
🔷熱中症とは?
高温多湿の環境で、身体の水分や塩分のバランスが失われ、血流も悪くなって、脳や筋肉に影響が出ます。
また、体温調整がうまくいかなくなって起こります。
めまい、こむら返り、意識障害など、軽いように見えても重症化することがあります。
場合によっては命にかかわります。
「気合」では防げません。科学的な管理が必要です。
気温・湿度・輻射熱・服装(衣類)・運動量・風が複雑に絡み合って熱中症を発症します。

🔷熱中症にかかりやすい人

🔷暑熱順化とは?
暑熱順化とは、体が暑さに少しずつ慣れていくことです。
暑さに慣れると、汗をかきやすくなり、体温を下げやすくなるため、熱中症の予防に役立ちます。
暑熱順化の有効な対策方法はこちらから
暑熱順化のチェック方法はこちら
🔷熱中症:鳶の「バテない」技術
1.科学的補給術
熱中症対策でまず大切なのは、補給の考え方です。
汗をかくと、体から失われるのは水分だけではありません。塩分(ナトリウム) も一緒に失われます。
水だけを飲んでいると、一時的には楽になっても、体の回復が追いつかないことがあります。
だからこそ、水分・塩分・エネルギーをセットで補給すること が重要です。
〈1〉補給の考え方
| 項目 |
ポイント |
現場での工夫 |
| 水分 |
こまめに飲む |
のどが渇く前に少しずつ |
| 塩分 |
汗で失われやすい |
塩飴、塩タブレット、味噌汁など |
| エネルギー |
食べないとバテやすい |
朝食・昼食を抜かない |
〈2〉補給タイミング
| タイミング |
おすすめの行動(アクション) |
| 出勤前 |
朝食と一緒に水分を摂る |
| 朝礼前後 |
一口でも飲む |
| 休憩時 |
水分・塩分を補給する |
| 昼食時 |
食事と一緒に補給する |
| 作業後 |
失った分を戻す意識を持つ |
| 飲み方のコツ |
| 喉が渇く前に飲む |
| 食事と一緒に水分・塩分を取る |
| 汗を多くかいた日は、塩分も意識する |
| 水だけでなく、必要に応じてスポーツドリンクや塩分補給食品を活用する |
2.現場メシ
暑い時期は、食欲が落ちやすくなります。
しかし、食べないことはバテやすさにつながる ため、少しでも補給することが重要です。
〈1〉現場メシのおすすめ組み合わせ
| 組み合わせ |
ポイント |
| おにぎり+味噌汁 |
手軽で塩分補給にもなる |
| 弁当+スープ |
エネルギーと水分を両方取れる一口でも飲む |
| 麺類+おかず |
炭水化物だけに偏らない |
| パン+ゆで卵 |
たんぱく質を足せる |

〈2〉コンビニでの選び方
| 目的 |
選び方 |
| 体力を落としたくない |
主食を入れる |
| 朝礼前後 |
塩分のあるものを足す |
| 昼食時 |
ゼリー飲料だけで終わらせない |
| 作業後 |
おにぎり、スープ、飲める補給を選ぶ |
〈3〉食べれない日の対策
| 状況 |
対策 |
| 食欲がない |
ゼリー飲料、スープ、おにぎり1個 |
| 時間がない |
塩飴+飲料+軽食 |
| 胃が重い |
冷たい飲み物と少量の食事 |
| 朝が弱い |
前夜の食事を少し整える |
3.ファン付き作業服
ファン付き作業服は、夏の現場で有効な装備です。
ただし、着るだけで終わらせず、使い方を工夫すること が大切です。
〈1〉効果を出すポイント
| ポイント |
内容 |
| 早めに使う |
暑くなってからでは遅い |
| 風を通す |
服の中に熱と汗をためない |
| インナー選び |
速乾性のあるものが相性ヨシ |
| 点検 |
バッテリーの充電、ファン、汚れを確認 |
〈2〉ありがちな失敗

| 失敗例 |
問題点 |
| 暑くなってから初めて使う |
体がすでに消耗している |
| 汗でびっしょりのまま使う |
風がうまく働かない |
| バッテリー切れに気づかない |
必要なときに使えない |
| 手入れ不足 |
風量低下や故障につながる |
〈3〉インナーの選び方
| 素材・特徴 |
向いている理由 |
| 速乾性のある素材 |
汗をためにくい |
| 吸水性のある素材 |
ベタつきを抑えやすい |
| 薄手で動きやすいもの |
風が回りやすい |
| 朝が弱い |
汗をため込みやすい場合がある |
4.まとめ
| ポイント |
意識したいこと |
| 暑熱順化できる体をつくる(暑さに慣れる) |
汗をかく習慣をつける(歩く、走る、自転車、適度な運動、入浴、サウナなど) |
| 水分だけでなく補給 |
水分と同時に塩分も摂る |
| 我慢ではなく早めの対策 |
喉が渇く前に飲む(一度に大量摂取はNG)、しんどくなる前に伝える |
| 装備だけでなく使い方 |
ファン付き作業着は正しく使う(バッテリー切れ注意!) |
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↓
熱中症事例集(実際にタカミヤで発生した事例)
◐◌◑ きみからのエピローグ ◐◌◑
今月も最後までご愛読いただきましてありがとうございます。
熱中症は1年の中で7月に発生者が多いです。
その理由として、梅雨明けの蒸し暑く、急に暑くなる7月は体が暑さに慣れておらず、上手に汗をかくことが出来ません。
また、熱を放散させるエネルギーの大きさを示す、放射熱が低くなるため、体温をうまく調整できないからです。
現場では、暑さの中でも動き続ける場面が多く、体への負担も大きくなります。
だからこそ、水分・塩分・食事・装備をうまく組み合わせて、体力を落とさない工夫が欠かせません。
ひとつひとつは小さな対策でも、積み重ねることで大きな差になります。
この夏も、無理をせず、しっかり備えて、元気に乗り切っていきましょう。
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